STORY ストーリー
いつの頃か、学校制度における〈卒業〉は自分自身で決断する行事となっていて、高校の3年制はもはや標準的なガイドラインでしかない時代。
ダイチ・ミツル・タクロウの仲の良い3人組は、いよいよ3年生の終わりが近づいたある日、卒業のタイミングを自由に選べる〈N学年〉にそろって進級し、「もう少しだけ……」と、〈やり残したこと〉に一緒に挑戦してから卒業することを決意する。
……恐る恐る足を踏み入れた〈N学年〉の教室には、年齢不詳の生徒から30代、40代、50代……そして最年長は60代の生徒までいて、若い担任教師が翻弄されるほど混沌としているかに見えたが、それぞれ本当は何を考えていて、なぜ卒業しないのか?その真意はわからない。
やがて、ダイチたち3人だけでやり遂げるはずだった大切な〈卒業イベント〉に、なぜか次々と介入してくるこのクセ強なクラスメイトたちとの関わりの中で、3人の足並みは次第に乱れ始め・・・